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2009年1月 8日 (木)

「これからの土木技術者像 五訓」

先月上旬開催された大学における「建設マネジメント講座」。
対象は現役の学生向けです。

講師はこの方

大学のOBが後輩のためボランティアとして現場最前線のお話をするという大変有意義な講座です。

講座の模様は当ブログ下記記事をご参照下さい。
  ↓
http://onsenman-hokkaido.cocolog-nifty.com/blog/2008/12/post-e65f.html

講師の方がお話の中で

「これからの土木技術者像 五訓」

というのを提示されていました。


講師の方から「この五訓の感想をお願いします」とコメントいただきましたのでちょっと遅くなってしまいましたが今回書かせていただこうと思います。

その五訓とは

1.旺盛な好奇心(ポジティブな私になれ)
2.現場での目利きを養え!(現場のリスクを把握せよ)
3.国語力を身につけろ!
 ・起承転結
 ・目次による文書階層の整理
 ・殺し文句(現場の問題点、社会情勢などのトレンドを加味)
4.スコップとパソコン力は、基本中の基本だ!
 ・文武両道
5.何をするにも食欲が必要だ!


です。


講師の方が掲げられた五訓は確かにその通りと思えるものが列挙されています。

ここで私なりの意見を少々書かせていただきます。
おそらくこの五訓は、現場で働く社員としての立場ではこの内容で良いかと思います。

昨今の厳しい世界的不況と従前より国内でも低迷著しい北海道経済の観点を鑑み、この五訓を別視点から考えてみます。

つまり経営者側の視点で見た場合どうなるかです。

北海道に本社を置く建設会社で上場している会社はほとんどありません。
つまり同族といわれる会社が主となっています。
また規模的にも本州方面の会社と比べそれほど大きな規模は少なくなっています。

以前、東京の会社へコンピュータ関連ソフトを販売する際「うちは小さな会社ですから」と言われ、会社の社員数をお聞きすると何と250名程の会社でした。

北海道ではこの規模を「小さな規模」とは決して言わないと思います。


さて五訓の話に戻ります。


1.旺盛な好奇心(ポジティブな私になれ)
これはどちらの立場でも必要なことだと思います。
決してネガティブな考えに陥らず前向きに考える心構えが厳しい状況下こそ必要だと思います。



2.現場での目利きを養え!(現場のリスクを把握せよ)
できればこれに「会社全体の空気を読め!」を加えていただきたいと思います。
これには結構深い意味があります。
現状会社の経営状況や会社が向かっている方向そして上層部の人間関係等が含まれます。
現場の方は「忙しくてそこまで気にしてられません」とおっしゃられるかもしれません。
でもこのご時世会社に万が一の事があった場合あなたは平常心で次のステップへ順調に向かう事ができるでしょうか。新入社員を含め経験を積んだ技術者共々このような感覚を持ち仕事に精励する事が必要かと思います。
またこのような感覚を持つ事により相手の会社もより冷静に見る事ができます。(不渡りを掴まされる危険性も回避できる可能があります)



3.国語力を身につけろ!
 ・起承転結
 ・目次による文書階層の整理
 ・殺し文句(現場の問題点、社会情勢などのトレンドを加味)

これもどちらの立場でも共通しています。
昨今「総合評価落札方式」における技術提案書作成に関するスキルを身につけられている方が多くなっています。
当然この中でコストの概念が考慮されていなければなりません。
できれば、いつ会社が多角化、複業化に向かうかわかりません。
そのためにも「事業計画書」を書ける能力も養っていただくと完璧かと思います。
「技術提案書」「事業計画書」の違いはいくつかありますが、中でも最大の違いはお金の借り入れ部分とマーケットリサーチに関する記述かと思います。
基本的に「技術提案書」中ではお金を金融機関から借り入れしてまでも実施する内容が盛り込まれることはかなり稀な事かと思いますしマーケットリサーチに関してもある程度の資料が短期に収集可能かと思います。
このような事を申し上げるのは、私が現場技術者から独立起業した際一番頭を悩ませたのは「事業計画書」を書く事だったからです。



4.スコップとパソコン力は、基本中の基本だ!
 ・文武両道

現場、及び事務系社員そして経営者もこれは重要です。
会社の主たる業務を隅々まで理解し会社の未来を考えるためにこれらは必須アイテムです。
使える技術も大切ですが、それをどのように使いこなすかがより大切だと思います。
またこの言葉に”人”を加え「スコップ、パソコン力そして人を使う技は、基本中の基本だ!」という感じでいかがでしょうか。



5.何をするにも食欲が必要だ!
「腹がへっては戦はできぬ」の言葉通り、体力を維持する事は仕事上大変重要な要素です。
そしてこの言葉に続き「さらに知恵もお金も重要だ」でいかがでしょうか。
満腹になればそれなりの満足感が得られますが、さらに仕事が思い通りに完遂できればその満足度は最高潮に達する事と思います。

私見ですが不景気になりお金に余裕がなくなると発想自体にも余裕がなくなり貧困化傾向となる場合を見受けます。
お金が無いときは少ないお金で最大限の効果を生み出す知恵を絞りましょう。


先日この方の記事にありましたが、「受け身」から「攻める」は今の時代最も必要な気概であると感じている私です。

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コメント

私が詠った「五訓」へのコメントありがとうございます。
どの感想も、私の想い以上に深く、敬服するしかありません。

ここで、気づいたことですが、現場からの目線と経営者からの目線。この五訓は、立ち位置が変われば、おのずと解釈は変わりますね。

今回の「五訓」は、これから社会へ羽ばたく学生向けなので、立ち位置は現場目線です。

もう一度、自分なりに咀嚼してみたいと思った次第です。

投稿: だいひまじん | 2009年1月 8日 (木) 16時56分

この五訓をプリントして見やすい場所に貼ろうと思います。

投稿: dera | 2009年1月 8日 (木) 20時32分

■だいひまじんさん
厳しい現状を考えると漠然と毎日を過ごしていられません。
それだけに個の差別化が図られるチャンスとも言えます。
その時この五訓を思い浮かべましょう。(笑)

投稿: 北海太郎 | 2009年1月 8日 (木) 22時34分

■deraさん
五訓と巨匠イラスト及び4コマ漫画を一緒に貼ると信じられない程効果があります。(爆!)

投稿: 北海太郎 | 2009年1月 8日 (木) 22時39分

個の差別化は、個人価値の向上と同意と考えています。

それは、個が独自技術を持っていたり、ニッチな技術を持っていたりと、個によってその特性は異なりますが、特筆すべき人材が一丸となるスキームがあれば、それは、魅力ある組織構成につながると考えています。

そこで、重要となるのが、経営陣すなわち音色の違った能力を束ねて、音色を引き出すコンダクター(経営陣)なんでしょうね。

投稿: だいひまじん | 2009年1月 8日 (木) 23時48分

■だいひまじんさん
鋭いご指摘ですね。
まさにコンダクターによってその価値が大きく左右されるといって良いでしょう。
それは実際のオーケストラを見れば理解できるかと思います。

とすれば、自社を振り返った時自ずと行動すべき方向性が見えてくるかと思います。
これは私が申し上げた「会社全体の空気を読め!」にも関連します。

投稿: 北海太郎 | 2009年1月 9日 (金) 07時44分

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