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2009年2月

2009年2月24日 (火)

建設不況と食料自給率

当然の事と言えばそれまでですが、「建設不況」は私が担当させていただいている講座にも現れています。


通常であれば年度末及び新年度に開催されるCPDS認定講座には多くの方が申し込みいただいていたのですが、今回は少し様相が違っています。

その原因を辿っていくと不況の現実がまざまざと浮かび上がってきます。

1.希望する講座内容が存在しない。
2.費用負担を重く感じてきた。
3.現場業務、営業活動が多忙で時間がない。
4.リストラにより、受講対象者が社内から激減した。

上記1に関しては私を含め主催者側に問題を感じますが、4番目の理由には思わず唸ってしまいました。


今や建設業は儲かるとか儲からないを語る次元ではありません。

明日存在してるか否かの厳しい現実に直面しています。



特に北海道の建設業はその多くを公共事業に依存しており受注態勢は受け身です。

しかし、最近その態勢脱出を図るべく積極的に地場農業や食材そして観光資源を自らの知恵で利活用した新しいビジネスで成果を上げつつある建設会社が出てきました。

時として多くの非難や指摘を受ける建設業ですが、決して悪者ばかりではありません。


この不況を新たなビジネスチャンスと捉え、地域活性化や新しい事業に情熱を傾けている建設業がいる事を是非忘れないでほしいと思います。



昨年、北海道建設新聞社創立50周年記念フォーラムに参加させていただいた折り、道東の建設業経営者の方が北海道の食料自給率についてお話しされていました。
※記念フォーラムの記事はこちらのブログ記事を参照願います。



「北海道全体でみれば食料自給率は約200%ですが、我が町では1500%です」

(※日本の食料自給率は40%です。)

人間が生きていく上に一番大切な食料が安心安全の下、地場で生産されているのです。
冷静に考えるとこの事はある意味お金に換えがたい貴重な財産であり資源です。

それは最近の食品偽装問題で日本人は安い海外生産の輸入品よりはかなり割高感はあるものの国内生産された食料に大いなる安心感を持っている事が明らかになりました。



オリンピック景気で沸いたお隣中国に於いても、富裕層の間でも日本産の食材が注目を浴びています。

今後この問題は中国に限らず全世界中に波及する問題に違いありません。



農林水産省ではこの国内自給率向上を図る施策を実施し始めています。

現在食料自給率1%アップを目指す運動「FOOD ACTION NIPPON」が展開されています。

この運動を効果あるものにするために北海道が果たさなくてはならない役割は大変大きな物があると感じています。

食料王国北海道の生産品が一年を通し国内外に速く安くそして安定的に流通させるためのインフラ整備や生産・貯蔵に関した設備投資を積極的に実施して欲しいものです。

そして北海道は観光資源に恵まれた土地でもあります。
これらインフラを活用した体験型や滞在型観光を目指して行く事が不可欠です。

最近農産物、魚介類の”旬”が忘れ去られつつあります。
その時その季節にしか味わう事のできない北海道の味覚を多くの方に知っていただければと思います。


さて規制緩和やアメリカ主導の新自由主義経済がもたらしたものは何だったのでしょうか。

確かに多くの富を抱え生きていく幸せも人生でしょう。

しかし日々平凡であっても平穏に暮らせる事も人生選択の一つです。


不要な建設業とは自助努力と現実を直視できない会社に限定されている気がします。

地域事情に精通した建設業が、その地域に最も適したインフラ整備と地域特産物及び観光を融合し、北海道が日本を代表する活力ある地域になっていただく事を切に願って止みません。

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2009年2月23日 (月)

電子納品媒体の枚数

年度末を控え現場及び電子納品関連の支援を行っている関係者の方は多忙の日々を送られていることと思います。

私も先日北海道開発局の●●開発建設部▲▲道路事務所発注工事の電子納品支援を実施させていただきました。

工事内容は歩道補修を含めた舗装一連工事で、電子納品媒体(CD-R)は2枚になりました。


いつも通り現場代理人さんに必要な納品書及びチェックリストを添え納品させていただき、その後代人さんは完了検査後発注者監督員さんへ届けたのです。



私も一つの仕事を終え一安心していると数日後代人さんから電話が・・・

「あの~、監督員から納品CDは一枚になるようにと指示があったので、これから提出写真の絞り込みしますので再度電子媒体の作成をお願いします」

と連絡がありました。

確かに「工事完成図書の電子納品要領(案)平成16年6月」P20の「7.電子納品」及び平成20年5月改訂された同要領(案)P26にも次の項目記述があります。

「• 基本的には、1 枚のCD-R に情報を格納する。」



今回の場合、これを充実に守りなさいということでしょうか?


事前協議の段階ではこのような話がなかったのでちょっと首を傾げてしまいました。

しかし平成20年5月の改訂では協議によりDVD-Rの使用も可能となりますので今後はDVD-Rを利用すれば1枚で収まる現場が増えるとは思いますが・・・

何となく腑に落ちない感じでした。


そういえば今回の要領(案)改訂前から、特記仕様書に受発注者協議によりDVD-Rによる提出を認めていた開発建設部があったのですが、一方今回の開発建設部発注の特記仕様書には記載がありませんでした。

これは私が支援させていただいている中ではここに部署だけの話なので、発注者内部でも統一されている見解ではないようです。



今回要領(案)でDVD-Rが協議により認められるようになりましたが、果たして今後の工事に於いて本当にそれがOKになるのかはいささか疑問を感じています。


※以前今回の部署でこのような事がありました。
「提出いただいた電子納品媒体内ファイルに工期以降の日付を示すものが存在しています。」・・・・・ ???

さて皆さんだったらこのような場合どのような対応をされますか?

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2009年2月21日 (土)

MICHIシステムの審査

北海道開発局では平成20年度の道路施設基本データ(MICHIデータ)審査窓口が一元化されました。


そして私が現在支援させていただいている現場代理人宛に先日この通知がメールで届きました。

私自身、この通知を大変待ちわびていました。


通知文を読んで少々気になった部分がありました。

「なお、平成19年度まで審査機関が実施していました「道路施設基本データ」作成に係る支援作業(問い合わせ対応等)については、平成20年度から行わないことになりましたのでご了解願います。」


しかし今後どこが支援を行うかの記述がありません。

もしかして発注者宛への質問を含め「どこにも問い合わせてはいけない」というニュアンスでしょうか。



工事は今週初め完了検査を終えたのですが、電子納品成果物とMICHIデータを要領(案)に則り同時提出すべく昨年より準備を進めてきました。


実際私が現在支援させていただいている現場のMICHIデータで次のような事例がありました。





続きを読む "MICHIシステムの審査"

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2009年2月10日 (火)

P21ファイルを見る・・・

電子納品支援を行っている私の元へ時として不思議な問い合わせ電話がかかってくる事があります。


本日、私の取引先の方から紹介されたとのことで電話をいただきました。
その方の工事業種は舗装です。

今回担当された現場が道路工事完成図作成対象現場とのこと。

完成平面図はコンサルに外注され、その成果品がCDで送られてきたようです。
その中身を見てみようとしたが図面を閲覧できないとの事。

閲覧したいファイル名を聞くと「C0PL001Z.P21」。


SXFブラウザの話をすると・・・

それ何ですか?」との回答。

まだ、このこのような次元の会社があったのですね。


そして今回の問い合わせを作成してもらったコンサルへ電話せず、何故私の所へ問い合わせて来たのでしょうか?



えぇ、心当たりはあります。
このような電子納品初心者?に対し私は懇切丁寧に指導するのをモットーにしていますので、それを取引先の方に聞いたのでしょう。

指導の優しさは定評がありますから・・・・

ところでその方は費用もその優しさに比例して「いいお値段」であることを取引先の方から聞いていらっしゃったでしょうか。(笑)



外注するのは別に構いませんが、電子納品に関する基本的内容は現場代理人本人が最低限理解しておくのはもはや常識なのですが・・・


そのような方はこちらの講座を参照いただき、私が担当させていただくCPDS認定講座へ是非お越し下さい。


でも今まで担当していた工事の電子納品はどうしていたのでしょうか。

ちょっと不安と不思議が頭を過ぎっていまいました。

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2009年2月 5日 (木)

CSH主催『総合評価に勝つための技術提案力強化セミナー』開催される

先月30日、CALSスクエア北海道主催による『総合評価に勝つための技術提案力強化セミナー』が札幌コンベンションセンター(札幌市白石区)で開催されました。

私も主催者のご好意によりオブザーバーとして参加させていただきました。

講師はこの分野において定評のある一般社団法人建設情報化協議会理事の吉田信雄氏です。
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吉田信雄氏は日経コンストラクション誌上において9回にわたり「総合評価実践塾」を連載されていました。

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セミナー会場の様子です。

講師の吉田さんから施工計画書(技術提案書)作成に関する基本的注意事項や留意点について約1時間説明がありました。

その後約6名ずつのグループごとに施工計画書を仕上げる共同作業が実施されました。
グループ内のメンバーは基本的に違う会社に属する方々で構成されています。

早速各グループで熱い議論が展開されています。

今回のセミナーでは主催者側で昼食も用意されていました。

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なかなか豪華お弁当(お茶付)です。

各グループ昼食後、施工計画書の仕上げに向かって最終の議論が白熱化しています。


そして午後3時より各グループ代表者1名が、プロジェクターを前に各グループが作成した施工計画書の発表を行います。

1グループの発表が終わると講師の吉田さんから講評があります。

容赦ない吉田さんの鋭い指摘が飛びます。

しかしその指摘は的を得ており誰もが納得する内容です。

私もこの手のセミナーに何度か参加していますが、これほど内容の濃いセミナー初めてです。

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全グループの発表を終えた時は5時近くになっていました。

最後に講師の吉田さんから総評がありました。
全体的には大変良い評価をいただいていました。

吉田さんはセミナーの中でも「現地踏査の重要性」を何度も指摘されていました。


今回参加された皆さんにとっては久し振りに刺激多きセミナーではなかったでしょうか。

私が特に印象に残ったのは空知にあるS組K氏の発表です。
IT活用を含め建設業の先端事例で空知建協の話題を耳にしますが、今回もユーモアを交える余裕を見せる等、誰もが唸る素晴らしい発表でした。
もちろん吉田さんも高い評価をされていました。

今後またこのようなセミナーが開催される事を期待したいと思います。

主催されましたCALSスクエア北海道の皆様大変お疲れ様でした。そして大変お世話になり誠にありがとうございました。

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2009年2月 2日 (月)

情報化施工

先月東京で開催された「CALS/EC MESSE 2009」。

いくつかのセミナーを受講させていただきましたが、その中から今回「情報化施工の人材育成」についてご紹介します。

講師は (社)日本建設機械化協会 施工技術総合研究所研究第三部 次長  上石修二 氏です。

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私の知らないところで情報化施工は着々と進行しているようです。

詳しくは下記サイト記事をご参照下さい。

●建設110番(ブログ)
http://kensetu110.cocolog-nifty.com/blog/2009/02/post-974e.html

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