「ポンニタチナイ」
「ポンニタチナイ」と聞き、皆さんは何を想像されたでしょうか。
「ポンニタチナイ」は「ポン仁達内」とも表記します。
「ポンニタチナイ」は北海道北東部、宗谷支庁管内浜頓別町にある地区の名称です。
地名の由来はアイヌ語の「ポン」+「ニタッナイ」からきています。
「ポン」は「小さい」という意味で、「ニタッナイ」は「湿地・川」という意味です。
つまり小さな湿地帯という意味になります。
今回何故ここをご紹介するかと言えば、私が建設会社勤務時に担当した数少ない現場の一つだったからです。
今から30年前の昭和54(1979)年、品質管理を担当していた高速道路の現場が終了し、上司から命じられた行き先がここ浜頓別町「ポンニタチナイ」だったのです。
私が行く前、先輩が路盤工迄を完了しており、私はそれを引き継ぎ舗装工を担当します。
とは言っても入社2年目、しかもそれまでは高速道路の品質管理の仕事しかした事がありませんでした。
一人で任される事はありがたいのですが、現場未経験の私にこの現場が無事勤まるのでしょうか。
発注は北海道宗谷支庁です。
畑地帯総合整備事業、通称「畑総」と呼ばれ、農業生産性を向上させるための事業の一環です。
ただ舗装工事の場合、会社のベテラン舗装班がいるので、私の仕事は現地プラントに買い合材のトン数を電話で注文するのがメインです。
当時の休日は月に2回、第2,第4日曜日だったと記憶しています。
高速道路もなかったので札幌から車で6時間近くかかる距離です。
それでも若かったので、休日は必ず札幌へ戻っていましたね。
そしてススキノで飲み歩いていました。
ある意味それが元気の源だったのかもしれません。
とにかく休日が少なかったので、給料を使う場所も時間もなかったので、すすきのに出かけた時は思いっきり弾けていたように思います。(笑)
さて、先月仕事で稚内まで行く機会があったので少々遠回りですが昔懐かしい現場へ立ち寄ってみたのです。
浜頓別町にある「はまとんべつ温泉ウィング」に立ち寄ったあと、道道84号豊富浜頓別線を豊富方面へ走行します。
浜頓別市街から5km程走行すると、その現場があります。
30年経っても自分が担当した現場というのは覚えているものですね。
さて当時の現場を走ってみます。
農道ですので通行する車はほとんどありません。
これは当時と変わっていないようです。
ここにこれだけ立派な舗装路が必要なのか疑問に感じる方もいらっしゃるかと思いますが、明日の農業を活性化させる為にはやはり必要なのだと思います。
と、謳い文句を言ったのですが・・・
活性化できずにこの地を去られた方もいるようです。
当時、お昼休みになると近所の酪農家の方が毎日搾りたての牛乳を沸かして持参してくれました。
その酪農家の方の家は今もあるのでしょうか・・・
そのお宅はありました。
工事が終わるとき、お世話になった御礼に庭先を無償で舗装させていただいた記憶があります。
昔はそんな余裕(時間も費用的にも)があったのですね。
今はどちらかというと都会の生活に慣れてしまっていますが、たまにはこうして田舎の風景に触れると、昔の自分が蘇ってくる感じがします。
さて、皆さんはどんな現場が思い出に残っていますか?
■ポンニタチナイはこちらです■
より大きな地図で ポン仁達内 を表示
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