2009年5月19日 (火)

ランブルストリップス

電子納品支援をさせていただいていると種々な工法や地域特性に関した写真を見る事があります。

実際その実物を何度も見た経験があっても、一般の方にとっては実際の施工方法やコストを改めて考える機会が少ないのが現実かもしれません。


「ランブルストリップス」
、と聞いてそれが何であるかおわかりになった方は北海道において道路舗装関連のお仕事をされている方ではないでしょうか。

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北海道の道路を走っていると中央線部分にこのように連続して凹型に溝が掘られている場所を見かけることがあります。

この溝こそが「ランブルストリップス」と呼ばれるものです。


この溝の上を走行すると「ゴロゴロ」とした音と共にハンドルにその振動が伝わり、運転者に対し走行車線から対向車線へ逸脱しようとしている事を伝えます。

道路中央部に凹型の窪みを一定間隔で設置します。

溝の深さは12mmと規定されています。


実際、走行するとどんな様子かは下記動画をごらん下さい。



通常このような2車線対面通行の場合、正面衝突防止策としてセンターポールやチャッターバー(道路鋲)が設置されます。

しかしこれらセンターポール及びチャッターバー(道路鋲)は冬期積雪期間の除雪障害となるため一時的に取り外す作業が必要なため北海道内では道外の道路に比べ普及していませんでした。

従って以前よりこれらセンターポール及びチャッターバー(道路鋲)に代わる安全施設の研究が実施されて来ました。

その中心的研究機関が札幌市にある「独立行政法人 土木研究所 寒地土木研究所(旧北海道開発局土木研究所)」です。

「ランブルストリップス」の起源は、1955年に米国・ニュージャージー州に“singing shoulders”という名前で設置され、波状の凹凸を橋梁の路肩のコンクリート舗装に設置したもので、車両の路外逸脱防止が目的でした。

寒地土木研究所ではこれを正面衝突防止策に活用できないかと研究を開始し今日の成果に至っています。

寒地土木研究所HP内資料によると、H14年度実績で見ると
「ランブルストリップス」のコスト的は、直接工事費で約1500円/mでチャッターバーの1/3、センターポールの1/2以下となっています。


●ランブルストリップス ※寒地土木研究所
http://www2.ceri.go.jp/rumble/index.html


「ランブルストリップス」はNETIS(新技術情報提供システム)にも登録されています。
http://www.netis.mlit.go.jp/RenewNetis/Search/Nt/NtDetail5.asp?REG_NO=HK-030032&TabType=2&nt=nt

また現在特許出願中です。


これは北海道の公的研究機関で共同研究の結果誕生した大変素晴らしい工法・技術なのですが、実際関わっていたのが道外企業であったことは、北海道人の私としては少々残念な気がしています。

北海道企業も大いに頑張りましょう!!

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2009年4月28日 (火)

田中賞

田中賞」と聞いて反応された皆さん。

大変優秀な橋梁関連技術者の方ですね。

次の写真をご覧下さい。

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北海道室蘭市、室蘭湾(別名:白鳥湾)に架かる「白鳥大橋」です。

1998年6月開通しました。

この素晴らしい橋梁に対し翌年土木学会は白鳥大橋に対し「田中賞」作品として表彰しました。

その表彰状と楯のレプリカを白鳥大橋近くにある「道の駅みたら室蘭」で見る事ができます。

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道の駅入口の標識です。

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「田中賞」の表彰状です。

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田中賞」、楯のレプリカも展示されています。

土木屋は表彰されるために工事を施工している訳ではありませんが、公の機関から評価を受ける事はこの上ない名誉である事に違いありません。

土木技術者の皆さん!!

今後も安全施工にご精励願います

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2009年2月24日 (火)

建設不況と食料自給率

当然の事と言えばそれまでですが、「建設不況」は私が担当させていただいている講座にも現れています。


通常であれば年度末及び新年度に開催されるCPDS認定講座には多くの方が申し込みいただいていたのですが、今回は少し様相が違っています。

その原因を辿っていくと不況の現実がまざまざと浮かび上がってきます。

1.希望する講座内容が存在しない。
2.費用負担を重く感じてきた。
3.現場業務、営業活動が多忙で時間がない。
4.リストラにより、受講対象者が社内から激減した。

上記1に関しては私を含め主催者側に問題を感じますが、4番目の理由には思わず唸ってしまいました。


今や建設業は儲かるとか儲からないを語る次元ではありません。

明日存在してるか否かの厳しい現実に直面しています。



特に北海道の建設業はその多くを公共事業に依存しており受注態勢は受け身です。

しかし、最近その態勢脱出を図るべく積極的に地場農業や食材そして観光資源を自らの知恵で利活用した新しいビジネスで成果を上げつつある建設会社が出てきました。

時として多くの非難や指摘を受ける建設業ですが、決して悪者ばかりではありません。


この不況を新たなビジネスチャンスと捉え、地域活性化や新しい事業に情熱を傾けている建設業がいる事を是非忘れないでほしいと思います。



昨年、北海道建設新聞社創立50周年記念フォーラムに参加させていただいた折り、道東の建設業経営者の方が北海道の食料自給率についてお話しされていました。
※記念フォーラムの記事はこちらのブログ記事を参照願います。



「北海道全体でみれば食料自給率は約200%ですが、我が町では1500%です」

(※日本の食料自給率は40%です。)

人間が生きていく上に一番大切な食料が安心安全の下、地場で生産されているのです。
冷静に考えるとこの事はある意味お金に換えがたい貴重な財産であり資源です。

それは最近の食品偽装問題で日本人は安い海外生産の輸入品よりはかなり割高感はあるものの国内生産された食料に大いなる安心感を持っている事が明らかになりました。



オリンピック景気で沸いたお隣中国に於いても、富裕層の間でも日本産の食材が注目を浴びています。

今後この問題は中国に限らず全世界中に波及する問題に違いありません。



農林水産省ではこの国内自給率向上を図る施策を実施し始めています。

現在食料自給率1%アップを目指す運動「FOOD ACTION NIPPON」が展開されています。

この運動を効果あるものにするために北海道が果たさなくてはならない役割は大変大きな物があると感じています。

食料王国北海道の生産品が一年を通し国内外に速く安くそして安定的に流通させるためのインフラ整備や生産・貯蔵に関した設備投資を積極的に実施して欲しいものです。

そして北海道は観光資源に恵まれた土地でもあります。
これらインフラを活用した体験型や滞在型観光を目指して行く事が不可欠です。

最近農産物、魚介類の”旬”が忘れ去られつつあります。
その時その季節にしか味わう事のできない北海道の味覚を多くの方に知っていただければと思います。


さて規制緩和やアメリカ主導の新自由主義経済がもたらしたものは何だったのでしょうか。

確かに多くの富を抱え生きていく幸せも人生でしょう。

しかし日々平凡であっても平穏に暮らせる事も人生選択の一つです。


不要な建設業とは自助努力と現実を直視できない会社に限定されている気がします。

地域事情に精通した建設業が、その地域に最も適したインフラ整備と地域特産物及び観光を融合し、北海道が日本を代表する活力ある地域になっていただく事を切に願って止みません。

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2009年1月20日 (火)

敵は本能寺にあり

昨日しばらく振りにある建設会社を訪問させていただきました。
私が日頃お世話になっている会社で本社は札幌にあります。

ここは社長をはじめとした経営陣の方ともお付き合いがありますし、現場従業員の方とも親しくお付き合いさせていただいています。

ここの会社を訪問した際、私は各フロアにある担当部署を一回りすることが私のパターンになっています。


さて最近はどこの会社へお邪魔しても出てくるのは暗い話題ばかりで明るい話題はほとんどありません。

当然ここの会社も同じで私が訪ねると必ずどの担当者の方も
「何かいい話ないかい」が口癖になっています。

そしてメタボ気味の私の体型を見て
「最近儲かってるんだねぇ~」と冷やかされます。coldsweats01


昨日は遅くなった年頭のご挨拶をし早々に帰ろうと思っていたら、総務担当の役員の方と少し長話になってしまいました。

その役員の方曰く
「景気が悪くなると同業者間の関係もねぇ~」と何やら意味深な言葉。
そして業界の会合で顔を会わせると
「どうも○○建設がXXだよ」との話が良く出るとのことです。

このような話は昔からあったのですが、今や日常茶飯事のようです。



さて数年前からの事ですが道内の建設関連団体から本州大手が脱退しています。

受注減は何も道内企業だけの話ではなく本州大手にとっても道内企業以上に北海道における仕事獲得が厳しくなっているのです。

そういえばバブル崩壊以来、日本の銀行は再編の連続で現在の銀行名を正しく言えない所もあったりします。(笑)
長年続いてた護送船団方式が崩壊し金融自由化の時代が到来した結果です。


同じ事が建設業にも言えるのではないでしょうか。
公共事業隆盛の時代は「仲良しクラブ」的存在で仲良く仕事を分け合っていたように思います。

しかし金融業界同様その時代は急速に去りつつあります。


「会社は誰の物か?」が以前問われた事があります。

小泉改革ではその答えは「株主の物」でした。
ここ最近非正規雇用者や派遣労働者問題もあり「従業員(労働者)の物」という色合いが濃くなりました。

しかし北海道にある建設業はほとんどが同族経営であり会社は「経営者一族の物」という考え方が根底にあるのではないでしょうか。


その考えの良否は別問題として、建設業にもようやく正常なる資本主義経済の波が押し寄せてきました。
今までになかった業界の自由競争が始まったと言っても過言ではないでしょう。


今北海道の建設業が注視しなけれならないのは資本力・技術力に優る本州大手の動きです。


目先の動向に囚われ過ぎると根幹の大事を見過ごしかねません。
それはこれだけ雇用情勢が厳しくなった時代とは言え、地場の事情に精通する優秀な技術者が重宝される時代がやってくると私は思っています。

建設業経営者は今後単に金銭的フローを眺めるのではなく、会社が持つ人的資産フローもしっかり見極める必要があります。
建設業の業界再編です。



長話の最後に出た結論は

「敵は本能寺にあり」です。

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2009年1月 8日 (木)

「これからの土木技術者像 五訓」

先月上旬開催された大学における「建設マネジメント講座」。
対象は現役の学生向けです。

講師はこの方

大学のOBが後輩のためボランティアとして現場最前線のお話をするという大変有意義な講座です。

講座の模様は当ブログ下記記事をご参照下さい。
  ↓
http://onsenman-hokkaido.cocolog-nifty.com/blog/2008/12/post-e65f.html

講師の方がお話の中で

「これからの土木技術者像 五訓」

というのを提示されていました。


講師の方から「この五訓の感想をお願いします」とコメントいただきましたのでちょっと遅くなってしまいましたが今回書かせていただこうと思います。

その五訓とは

1.旺盛な好奇心(ポジティブな私になれ)
2.現場での目利きを養え!(現場のリスクを把握せよ)
3.国語力を身につけろ!
 ・起承転結
 ・目次による文書階層の整理
 ・殺し文句(現場の問題点、社会情勢などのトレンドを加味)
4.スコップとパソコン力は、基本中の基本だ!
 ・文武両道
5.何をするにも食欲が必要だ!


です。


続きを読む "「これからの土木技術者像 五訓」"

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2008年12月 9日 (火)

建設業は悪者でよいのか?

冒頭、仰々しいタイトルを書いてしまいました。
これは一昨日放送された、スカパー朝日ニュースター、「武田鉄矢の週刊鉄学」の番組テーマです。
(※今後数回の再放送があるようです)

実はこの放送、北海道の建設関連業界紙にお勤めの「北海道のA木」さんに教えていただき知りました。

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