2009年8月12日 (水)

北海道横断自動車道根室線

本州方面の方を中心に北海道に高速道路はいらないという不要論を唱えられる方がいらっしゃいます。

しかし北海道の温泉や観光地の隅々まで走り尽くした私から申し上げさせていただければ、それは北海道のある一面しかご覧になっていない方ではと思ってしまいます。

確かに北海道の道路は幅員も広く直線区間も本州に比べると多くなっている事は事実です。

広大な北海道では主要都市間移動時には峠も越えなくてはなりません。
特に積雪期には多くの重大事故も発生し決して安全な道路とは言えません。

危険区間については道路改良やトンネル掘削も行われていますが、通年安定した物流や観光誘致を考える時、高速道路網の整備は必須です。

また北海道では過疎地も多く地域医療の広域化が進み、高度医療利用における緊急搬送にも高速道路は不可欠となります。

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2009年5月17日 (日)

直線道路日本一

全国には「○○日本一」と言われる物が数多く存在し、町の観光名所になっている場合が多いかと思います。

皆さんの町には何かこのようなものがありますか?


私はどんなものでも我が町の観光資源として外向きに情報発信いただき大いにアピールしていただく事をお薦めします。

できればそれは最初から日本一を目指し意図的に造られたものよりは自然の流れで結果としてそうなったものが一番だと思います。



そんな北海道に「直線道路日本一」があります。

それは札幌と旭川を結ぶ国道12号にあります。
美唄市光珠内と滝川市新町間の延長29.2kmです。

102_20090514_


何故こんなに長い直線路になったのでしょうか。


北海道開拓の歴史の中で多くの道路が開削整備されて来ました。
ここ国道12号も例外ではありません。

モニュメントに記されていた沿革によると、明治19年(1886)北海道庁が開庁され岩見沢から旭川間のこの区間は上川道路と呼ばれ、樺戸集治監の囚人により幅1.8mで開削された事に始まります。

その後明治22年(1889)空知集治監の囚人の手により幅5.5mに改修されました。
この時明治21年の上川道路工事復命書の中に
「・・・・・・他日不十分ノナキヨウ、ナルベク直線道路ト為スヲ主トシテ、実測に尽セリ」とあったためこのような直線道路が出来上がった訳です。

私も土木技術者の端くれなのでふと思ったのですが、当時の測量技術でこれだけの直線を計測された事に敬服したいと思います。


さて直線道路日本一がここ北海道にある事がおわかりいただけたかと思いますが、日本一長い鉄道直線区間も北海道にあります。

JR室蘭本線の白老駅~沼ノ端駅間の28.736kmです。

大阪からの「トワイライトエクスプレス」、上野からの「カシオペア」、「北斗星」に乗車され札幌へ来られた方は知らない間にこの区間を通過されています。(函館方面からの特急列車も全てこの区間を通過します)

こうして見ると北海道の広大さを改めて感じていただけることと思います。

勉強家の方が多い建ブロ会としては、次回オフ会ではこのような土木施設も見学コースに組み入れたいと思っています。(笑)



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2008年11月26日 (水)

地域推進連携事業「黒松内道路」

先日国道5号を長万部方面へ走行し、黒松内町へ入ると何やら左手に完成間近の道路がありました。
新たにこの先に交差点ができるようです。

10_20081119_5



急いでいたので車の窓越しに撮影しました。

12_20081119_5

間もなく完成のようですが・・・


ネットで調べて見るとその工事概要がわかりました。

北海道の高速道路網が着々と整備されているようです。

でも地域推進連携事業というのは道路の分野にもあるのですね。初めて聞きました。
まだまだ勉強不足な私です。(Hi!)

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2008年11月 4日 (火)

非常電話

通常、非常電話と言えばトンネル内に一定間隔で設置されているものを想像されるかと思います。

また道路上にある非常電話と言えば高速道路や自動車専用道路上にあるものが一般的です。

しかしここは広大な北海道です。
携帯電話の不感地帯も多く、さらに電気や電話線が設置されていない国道も多く存在します。

ここは国道273号です。
10_27320081101_60km

場所は上士幌町糠平(ぬかびら)です。

この手前に糠平温泉があります。

この辺りから携帯電話は不感地帯に入ります。
道路標識に「層雲峡 60km」と表記されていますがその間、途中に民家は数軒しかありません。
またガソリンスタンドもありません。
北海道を訪ねられる方でここを走行される場合はガス欠にご注意下さい。

12_27320081101_


そして北海道らしい直線道路が続きます。

写真を見てお気づきになった方もいらっしゃるかと思いますが、道路両サイドに電気電話線がありません。

携帯不感地帯です。
また冬期間は積雪による道路障害も多く発生します。

しかし、その場合外部への連絡はどうしたら良いでしょうか。

ということで・・・

14_27320081101_


太陽光を利用した非常電話が設置されています。
この電話は道路管理者(道路事務所)へ通じます。

北海道ではこのように商用電源が通じていない山間部が多く、太陽光や風力発電を利用した情報装置や公衆電話が設置されています。

ここは大雪山国立公園特別地域内ですので、電話ボックスや支柱は当然環境色になっています。

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