越川橋梁(第一幾品川橋梁)
鉄道ファンである私は地方へ出張した際、秘境駅を訪問したり廃線跡を訪ねたりする事があります。
最近は体力がないので、車でその近くまで行ける場所に限定されてきました。
先日の出張で北海道東部、知床観光の玄関口である斜里町に土木遺産として残る廃線跡橋梁を訪ねてみました。
越川橋梁は斜里駅(現、知床斜里駅)と根室標津駅を結ぶ根北線にあった橋梁です。
根北線は斜里側の一部、斜里駅と越川駅間のみが開通し営業していました。
その橋梁とは通称、越川橋梁と言われているものです。
正式名称は「第一幾品川橋梁」と言います。
この橋は道路橋ではなく、かつて計画されていた国鉄根北線に架かる橋梁です。
橋梁自体は全体が完成していました。
しかしその後この根北線は完成を見ないうちに1970年(S45)廃線となり、逆にこの付近を通る国道244号の整備拡張のため完成していた橋梁の一部が取り壊されてしまいました。
その事が橋梁下にある説明板に書かれていました。
施工は戦時中であり、戦地における”鉄需要”のため、写真からおわかりになるようにほとんどが無筋コンクリートで造られています。
鉄道橋も”土木”であり道路整備も”土木”です。
こうした新旧の土木技術を目の当たりにすると土木技術者の一人として実に感慨深いものがあります。
※このすぐ近くに200円で入浴できる「越川温泉」があります。
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